San Francisco

シュークリームブーム、アメリカに到来!? ~Pacific Puffs(パシフィックパフズ)~

アメリカではこれまでシュークリームというデザートはあまり理解されていませんでした。シュークリームは“クリームパフ”と呼ばれ、比較的小さなシューに生クリームならぬホイップクリーム、カスタードならぬバタークリームに苺が少し入っている程度のもの、あるいは“プロフィットロール”と呼ばれるフレンチデザートで、シューの中身はアイスクリームで、トップに濃厚なチョコレートソースがたっぷりかかっている、いわゆる“アメリカンテイスト”が主流でした。

そんな未知のデザートだったシュークリームがこの3、4年で人気急上昇しています。その火付役は日本でもお馴染みの“ビアードパパス”で、この何年かであっという間に店舗を拡大し、全米ではニューヨーク、LA、サンフランシスコ、オアフなどの大都市に、現在約40店舗を数え、海外アジア、ヨーロッパにも進出、安定した人気を得ています。“クリームパフ”のクオリティーをアメリカ人に知らしめ、シュークリームファンが増加したのも同メーカーの貢献と言えます。

しかし人気が上がればライバルも出現します。そこに現れたのが、今回取材した「Pacific Puffs(パシフィックパフズ)」です。本格的、個性的なシュークリームで第2期のブームを起こそうとしています。

6ヶ月前にオープンした「ユニオン ストリート」というファッション街にあるこの可愛い店は、地元のスイーツファンの心を掴んでいます。
特徴としては、特別入手のピュアバニラビーンを使用した濃厚なカスタードと生クリームを合わせた、上質でバニラの香り高いクリームです。シューは適当な硬さを保ち柔らかすぎず、そしてライトで甘すぎない滑らかなクリームとの相性は最高です。

タイプ別には“クラシック”が代表で一番人気です。その他、ホイップクリームとフルーツ、チョコレートクリームなど6種類。主な原料は(ワイナリーで有名な)ソノマの牧場から取り寄せた特別飼育からのミルクやフリーレンジ鶏の卵など使用し、レシピはドイツ生まれのお母さんから秘伝を受け継ぎました。そのホームメイドの味が人気の秘訣になっています。

「子どもの頃からお母さんが作るシュークリームが大好きでいつかビジネスに繋げたいと考えていました」というオーナーのTrent Carvolth(トレント・カルボルス)さんは若干27歳。カルナリー(料理学校)の経験が無いにも関わらず、彼が作るシュークリームは口コミサイトの「Yalp」でトップ、そしてフードプロフェッショナルからも高い評価を得ています。

現在はまだ一店舗ですが、これから“デザートカフェ”形態の店を増やしていきたいと若い経営者は語ります。学暦より実力行使、「美味しいものを作れば成功する」という構図もアメリカならではのビジネス形態と言えるでしょう。このシンプルでライトな“アメリカらしくない”スイーツが全米にブームを巻き起こす日もそう遠くない予感がします。



サンフランシスコの景色を一望できる丘の麓にある可愛いお店



チョコレートシュガー、フルーツホイップ、クラッシック(各$3~3.25)



一番人気の“クラッシックシュガー”



上質で滑らかなカスタード+クリーム



若いパティシエ、オーナーのトレント カボルスさん


店舗詳細

名称:Pacific Puffs(パシフィックパフズ)
住所:2201 Union Street San Francisco, CA 94123
電話:4415-440-(7833)
メールアドレス:sales@pacificpuffs.com
関根絵里

関根絵里(せきねえり):グルメ、トラベルライター&フォトグラファー/コーディネーター

サンフランシスコ在住。生まれつきのスイーツ大好き人間。
96年からの海外生活で世界のスイーツリポートに挑戦中。
現在はアメリカのフード新聞、マガジン、日本のトラベル、フードマガジンなどに執筆中。
ご意見、ご感想は:elligo@gmail.comまで。


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